近年増加の傾向にあるといわれる膣内射精障害。これは自分自身だけでなく、大切なパートナーをも悲しませてしまうものです。ここではそんな、膣内射精障害についてのお話です。
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膣内射精障害とは?
膣内射精障害とは、セックスを行ったときに男性が膣内で射精することが困難になる症状のことです。つまり、オナニーでは射精できるけどセックスでは出来ないという状態です。遅漏なども含みます。
広い意味では男性不妊症でもあり、性機能障害の中の射精障害の一種でもあります。ちなみに勃起のメカニズムと射精のメカニズムは別なので、勃起機能に異常が無くとも射精障害にはなります。
近年増加傾向にあるといわれており、ある大学病院で15ヵ月間にわたってデータを取ったところ、不妊症で外来した男性患者549人の内、46人が何らかの射精障害を訴えており、その内の16人が膣内射精障害だったそうです。
数こそ、そこまで多くはないように思えますが、この病院の医師によると「潜在的な人数を考えると相当数になると思われます。」との事です。
【参考元】
今、男性の膣内射精障害が問題になっている(週プレNEWS 集英社)
昔は高齢の男性に多かった症状ですが、近年はED(勃起不全)と同じように若い男性にも増えてきているといわれています。
原因
原因としては不適切な刺激方法と心因性(精神的な要因)とがあります。
不適切な刺激方法とは、つまり間違ったオナニーが原因ということです。間違ったオナニーとは例えば、床オナニー(床や布団などに押し付けるオナニー)や強く握りすぎてするオナニーなどです。
こういった方法は刺激が強くなりすぎてしまいます。その結果、強い刺激でないと射精できなくなってしまいます。
女性の膣内の圧力は大体3kg前後と言われています。そして一般男性の握力は大体40kg前後。
よっぽど力を抜いて握らないと女性の膣圧と同じ締め付けにはなりません。女性の膣圧を過度に超えるような力を加えたオナニーを行っていると、実際にセックスするときに、女性の膣圧では刺激が弱すぎてしまうのです。また、これらの方法は膣内射精障害だけでなく、EDや半勃ち、中折れの原因にもなったりします。
間違ったオナニーについてはあなたの方法は大丈夫?正しいオナニーと間違ったオナニーの記事で詳しく紹介しています。
心因性の要因とは、例えばプレッシャーや、それによるストレス、過去のトラウマなどです。射精障害の原因の大部分は心因性のものと言われていますが、膣内射精障害においてはあまり心因性のものの割合は多くないようです。
しかし、射精障害全般としては心因性の原因が多いですし、また、これらの心理的な悪影響は膣内射精障害だけでなく、EDや中折れなどを引き起こす原因にもなります。
ちなみに、膣内射精障害が報告されているのは世界でも日本だけです。例えばアメリカの場合は、射精障害というとそのほとんどが早漏となっています。
何故日本だけなのかというのは、多種多様なAVを手軽に見れる環境の普及や日本特有といわれる床オナニーが原因だと言われていますが、正確な要因はまだわかっていません。
対策方法
間違ったオナニーが原因の場合は正しいオナニー方法に直すことで改善されることがあります。
間違ったオナニーは刺激が強すぎるので、刺激を減らす必要があります。例えば、5本指で握るのを止めて親指と人差し指(または中指)で軽くリングを作り(OKサインの形)、これで擦る方法。
さらに、摩擦を軽減するためにローションを使用するのも効果的です。また、力の弱い左手(左利きの場合は右手)を使うのも良いでしょう。
※オナニーの方法についてもあなたの方法は大丈夫?正しいオナニーと間違ったオナニーの記事で詳しく紹介しています。
それ以外の方法だと、オナホールやコンドームを使った方法などがあります。オナホールを使ったオナニーは、実際の医療現場で膣内射精障害の治療にも使われている方法です。
【参考資料】
医療現場でのTENGAの活用例(日本性機能学会や日本泌尿器科学会での論文のpdfもあります)
オナホールには実際の女性の膣に似せて作られているものがあり、本物に近い適度な刺激になっています。そのようなオナホールとを用いて、低刺激なオナニーを行うことで、症状の改善が見込めるといわれています。
※オナホールの使用にはローションが必須です。
ですので、オナホールにも刺激の強いタイプの物がありますが、症状の改善を目指して使用する場合は、なるべくリアルに近く低刺激な物を選びましょう。
このオナニーの欠点は、それなりのコストがかかる点です。オナホール代とローション代がかかります。しかしオナホールは、TENGAなどの使い捨てのものではなく洗って繰り返し使用できるものにすれば、お金がかかるのは最初だけです。
ちなみにオナホールを購入すると大抵ローションが付属していますが、最初から付属のものは大抵一回分しかなく、また、量も少ないことが多いので別で購入したほうが良いでしょう。単体で販売されているローションは一回で無くなるようなものではないので、オナホールを購入する際に一緒に購入しておきましょう。
コンドームを使ったオナニーは、通常のオナニーをコンドームを使って行います。コンドームやローションを使うことで、手で直接するよりも刺激が緩和されます。具体的な方法としては、
- コンドームの中にローションを入れます
- ローションをコンドーム内に馴染ませ、ペニスに装着します
- 根元は固定し、弱い力で、ペニスではなくゴムを擦るように上下させます
※分りにくい場合は参考サイト(図あり)をご覧ください
→マスターベーション正常化キャンペーン、コンドーム・マス法(ジェクス株式会社(コンドームメーカー、代表製品 グラマラスバタフライ))
このオナニーの利点は後処理の楽さにあります。コンドームを装着しているので、汚れを気にすることなく射精に集中できます。
逆に欠点としてはそれなりにコストがかかる点です。毎回コンドームを使うので、コンドーム代とローション代がかかります。
このオナニーをする場合、コンドームは業務用の大量に入った物がありますので、それを選択すると経済的です。また、それと同時にローションも購入しておきましょう。
心因性、心理的な原因に関しては、まずその原因を見つけることが大切です。そしてその原因が自分で解消できるのなら良いのですが、出来ない場合はカウンセリングなど、医師に相談することも考えましょう。
また、原因が見つからなくても、今の状態を受け入れ、あまり考えすぎないようにしましょう。ED(勃起不全)でも、自分がEDなんだと受け入れた途端に改善されたりする場合もあります。ですのであまり深刻に悩まない方が良いのです。
考えすぎると、それがストレスやプレッシャーとなってしまいます。どうしても無理なら、おとなしく医師に相談するほうが良いでしょう。
まとめ
EDや中折れと同様に、膣内射精障害も男性にとって非常に辛いものです。また、男性だけではなく、女性も傷付けてしまいます。ならないに越したことはありませんが、誰しも望んでなっているわけではありません。
膣内射精障害の原因の大半は、間違ったオナニーのせいと言われています。この機会に、自分のオナニーの方法を見直してみるのも良いと思います。
望まないような事にならないためにも、できる対策はしっかりと行っていきましょう。